INFO: FANTASTIC MAN No.6


グラフィックデザインにおけるオーサーシップ(著作者・原作者であること)の重要性は、ここ数年頻繁に謳われる一つの大きなテーマである。
デザインがその対象物とより深いレベルで関わるための試みとして、多くのデザイナーがかつてタブー視されていた領域にまで活動の範囲を広げはじめたことは、至極自然な流れであるように感じられる。プロセスの下流の一段階だけにデザイナーが関わることによる弊害に、多くが不満を抱いていたことも大きいだろう。そしてこの動きは、インディペンデント雑誌や本において最も顕著である。
その中でも特にその個性と、高いデザイン性で知られるのが、オランダを拠点とするアートディレクター/エディター/パブリッシャーのJop van Bennekomである。Arnhem とJan van Eyck Akademieに学んだBennekomが、ReBUTT、に続いて始めた雑誌が、男性誌 FANTASTIC MAN だ。
最新号の第六号はフォトグラファーVINOODH MATADINを表紙と特集にフィーチャー、そしてRem Koolhaas(プラダエピセンターの設計などで知られる建築家であり、現在TARO NASUで展示中のRYAN GANDERのビデオインスタレーションにも登場する)、元BAUHAUSのPeter Murphyのインタビューなどで構成されている。
世界の敏腕エディター、ジャーナリスト陣による読み応えのある文章はさることながら、計算されたタイポグラフィーと写真、落ち着いたトーンで彩られるページは見る目に美しいだけでなく、その存在と誕生プロセスにおいて、デザインムーブメントのダイナミズムをも感じさせる一冊である。

INFO: Dot Dot Dot 14 ‘S as in SStenographer’


かつて、これほどまでに思考を誘発するデザイン雑誌が存在しただろうか。
Dot Dot Dotは、英国出身のStuart Bailey、チェコスロバキア出身のPeter Biľakという二人のデザイナーによってオランダを拠点に2000年に創刊されたグラフィックデザイン誌である。
ありふれた、いわゆるポートフォリオ的なデザイン雑誌ではなく、既存の出版物に欠けているものをつくることを目指しているというその内容は、グラフィックデザインに関連したテーマを直接的に、そして間接的に、デザイナーやアーティストを中心とした数名のコントリビューターが綴るというものである。平面デザインをはじめとし、フィルムやアート、ビジュアルカルチャーの様々なトピックが語られている。
書店の美術・デザイン専門書コーナーに並ぶにはややもするとおとなしく、活字中心でアカデミックに過ぎるともとられかねないそのビジュアルと内容は、現役の若手デザイナーを中心に熱狂的に受け入れられ、ヨーロッパのデザイン専門書店では入手困難な状況をも生み出した。
通算14号目となる最新号はS as in SStenographerと題され、David ReinfurtDmitri Siegel、Graham Meyer、Melissa Gronlund、Will Holder、Alex Waterman、Emily Pethick、Ryan Ganderなどの執筆陣を迎えている。今号もグラフィックデザイン関係者、そして英語圏だけに留まらせておくにはあまりにも惜しい一冊になりそうだ。

INFO: Julie Verhoeven for Mulberry

Julie VerhoevenといえばLouis Vuittonをはじめとするファッションブランドからのコラボレーション依頼が多いことで知られるイラストレーター。
今シーズン、彼女がタッグを組んだのは自らの出身地でもある英国のブランド Mulberry
Classic Britishという定義の再考を促すこと – をテーマに、Tシャツ、シルクのドレス、トート、キルティングバッグ、キーホルダー、そしてスカーフなど、幅広いアイテムに彼女のイラストレーションがあしらわれ、発売前から大きな話題を呼んでいます。
London Fashon Weekに合わせ、9月16日より3週間に渡り、MulberryのロンドンNotting Hill 店がこのコレクションをフィーチャーしたショップに大変身。(フルコレクションが手に入るのは世界でもこの店舗とHarvey Nichols Knightsbridge 店のみ。その後は英国最大規模の国際アートフェアFrieze Art Fairの開催時期にあわせ、Bond Street店へと移動。一部の商品はMulberryのオンラインショップでも販売予定。)
ファッション、アート、イラストレーションの境界を行き来しながら活躍するJulie Verhoevenの新たな試み – この時期ロンドンを訪れる方は是非チェックを!!
Julie Verhoeven is an artist who loves fashion, and whom the fashion world loves. For this season, she has teamed up with her native UK’s Mulberry to create a collection that will make people re-think the term Classic British.
The pieces include a T-shirt, dress, tote and scarf and carry Verhoeven’s unique illustrations – they will certainly be this season’s must-have items.
From 16th of September for three weeks, Mulberry’s Notting Hill branch turns into a special pop-up store, where the entire collection will be featured. (The collection is also available from Mulberry’s Harvey Nichols branch, and some items will be available from Mulberry’s website.)
The world of Julie then moves to Mulberry’s Bond Street store in time for the Frieze Art Fair in October.
Julie Verhoeven for Mulberry ‘pop-up’ store
Mulberry Notting Hill branch
199 Westbourne Grove
London W11 2SB